カゲの売れっ子Scott Storch

mmsano2006-01-31



すっっっごい長文です。


Turning Point Dangerously in Love
Chronic Lean Back
Lighters Up



前もここで書いたように去年、
Scott Storchは沢山のヒット曲を作った。
例えば、Marioの“Let Me Love You”、
50 Centの“Candy Shop”、“Just a Lil Bit”、
Lil' Kimの“Lighters Up”、
Chris Brownのデビューをハデに飾った“Run It!”など。
上を見るだけでも
「今の流行りを作っているのはこのヒト」
って言っても大げさじゃないかもしれない。
なのに、
去年の2005グラミー賞では
Producer of the Yearにノミネートすらされなかったようだ。




Kanye WestDr. Dre
NeptunesPharrell Williams
プロデュース業の他にも
表舞台に出てラッパーなどをこなして脚光を浴びているが、
Storchはきらびやかにパフォーマンスするよりも
裏方としてモクモクと
Beyonceの“Baby Boy”、“Naughty Girl”、 “Me, Myself and I”、
Fat Joeの“Lean Back”などの曲作りに専念していたいようだ。
「自分はビデオクリップに出たりして
セレブリティになりたいわけじゃないし。
そんなことしていたらプライベートとかなくなるしね。」
こういうわけでScott Storchは
「世間に知られていない最も重要なHIP-HOPプロデューサー」
なのかもしれない。




それに、多くの人間が驚くのは
彼が白人で、
しかもジューイッシュ(ユダヤ教徒)だということ。
Chris Brown
「名前だけしか知らないとき、
絶対黒人のプロデューサーだろうなって思ってたから
白人だと知ってすごくビックリした」と言っている。



去年だけでもStorchは80曲もプロデュース、提供した。
しかも1曲あたり$8万〜9万。Aランクのプロデューサー並。
最近の傾向として
HIP-HOPやPOPは
歌詞よりメロディやビート重視になってきているので、
プロデューサーの需要が一気に高まってきている。



去年に引き続き最近のStorchといえば、
今年の夏のリリースに向けて
Paris Hiltonのデビューアルバムに時間を費やしている。
Paris Hiltonはこれまでにも
自伝本や香水、例のHビデオ^^;、
ハンバーガーのCMなどで成功してきただけに、
アルバムの方にもいろんな意味で注目が集まっている。
Dr. Dreにも
「めちゃくちゃ成功するか、かなりの痛手になるか、だよ」
と忠告されたらしい。
去年、
彼はParis Hiltonと一緒にパーティーに出席したり
仲良さそうな雰囲気をかもし出していたが、
「ただの仲良しな友達」とのこと。
彼にはスレンダーなブラジル人の彼女がちゃんといる。



また彼は高級車集めが趣味らしい。
Storchavelliって名づけたヨットだけでなく、
1974年もののJaguarとか、白のLamborghini、
黒のMercedes、バタースコッチ色のRolls-Royce
$60万の限定車など、
今のところ13台を所有している。



そんなScott Storchは
法廷記者と歌手の両親のもと、
ブルックリンで誕生しフィラデルフィアやフロリダで育った。
9歳でピアノを始め、
13歳になる頃にはすでに
「自分の人生には音楽しかない」と確信していた。
「結婚式やユダヤ教の成人式で演奏しているミュージシャンを見たとき、
絶対自分はこんなことはしたくないって思った。」
彼は15歳で学校に行くのをやめ、
フルタイムで自分の夢を追う、と決意。
90年代もバンド活動などしていたが、
あらゆるジャンルの音楽に触れたいと思うようになる。
フィラデルフィア出身のEveによって
Dr. Dreを紹介してもらい、
Dreの“Still D.R.E.”のキーボードを担当。
「Dreは
自分にドアを開けてくれた(チャンスを与えてくれた)」と語る。


2004年の“Lean Back”のヒットにより、
彼の仕事ぶりはグンと最高値になった。
「シングルの依頼よりも
ファーストシングルを手がけてほしいって来るようになった」らしい。
Chris Brownも「彼のおかげで良いスタートがきれた」と語っている。




は〜、長文で疲れた^^;。
とにかく、
Scott Storchさんの今後のトラックにも期待。
今、Paris Hilton以外にも
Ice CubeMethod ManJessica Simpson
スタジオ入りしているようだ。
自身のレコードレーベルも立ち上げる、とのこと。
PharrellやKanyeと競り合うのが楽しみ〜^^。





上の文章はNew York Timesに載っています。
http://www.nytimes.com/2006/01/16/arts/music/16stor.html?ex=1138770000&en=303fa9fbbeb048bc&ei=5070